まじで三島由紀夫は天才 / 「豊穣の海(一) 春の雪」
文豪 三島由紀夫の「豊穣の海」の1巻目を読破しました。初めて三島由紀夫を読みました。三島由紀夫と言えば、金閣寺などが有名ですが、これも小野雅裕さんに影響されて、豊穣の海から読み始めました。
小野さんに影響されたのもありますが、山中湖に行ったときに偶然三島由紀夫文学館を見つけて訪れたり、都内の某所を歩いていたら、三島由紀夫を偲ぶ会みたいなのをやっていたところ通り過ぎたり何かと縁があるなーと思っていました。が、やっぱり小説自体はとっつきにくいイメージがあったので、ちょっと避けていた面もあります。
ところがどっこい、読み始めると、めちゃくちゃ面白い!ストーリーの先が気になってどんどん読み進めてしまいました。侯爵家と伯爵家の少年少女の結ばれてはいけない(?)二人の恋愛物語ですが、最後は全く予測できない展開でびっくりしました。
ストーリーも面白いですが、やっぱり特筆べきは三島由紀夫の文章力です。正直、普通にストーリーを展開するだけなら、文章量は3分の1で済むのではないかと思います...。海の情景を現すのに、ほぼ見開き2ページを使えるのはとんでもない語彙です。文章から情景を思い浮かべるのが少し苦手な私でも、ここまで表現されたら、嫌でも情景が思い浮かびます。素直に天才なんだなと思います...。ち〇このことを「擬宝珠の蕾」と表現していたのは、今度使いたいなと思いました。
毛嫌いせずにもっと早くから三島由紀夫作品読んでおけばよかったなーと思いました。日本語の勉強にもなりますし、仏教の宗教観念に関しても少し学べるので、引き続き第2巻も楽しんで読み進めたいと思います(何日かかるだろうか...)。
ちなみに豊穣の海(新潮文庫)のカバーは中々色合いが美しくて好きです。