Innocent_Mechanical Engineer

機械系エンジニアの雑記です

世界は確実に良くなっている / 「FACTFULNESS」 

 ちょっと前から話題になっているファクトフルネス読んでみました。頑張って原文(英語)で読みました。原文でも割りと読みやすい分類だと思いました。英語の勉強も兼ねて、原文で読んでみることをお勧めします。Kindle版比較で原文で買った方が800円も安いです!

 これを読んで、一番感じたのは、やっぱり世界は確実に昔より良くなっているのだなということです。最初に10の質問に答えることになりますが、より悲観的な選択肢を選んで間違えることが多いと思います。でも、本を読み進めるとわかりますが、実際には、思ったよりも世界はよくなっていることに気づきます。貧困状態の人の割合、教育を受けられない人の割合、自然災害で亡くなる人の割合などなど。データを見ると、そういうことが鮮明にわかるのですが、なぜ我々は間違った選択肢をしてしまうのでしょうか?それは人間には様々な思い込みがあるからで、どのような思い込みがあるのか、11個に分けて解説してくれています。

 我々は、先進国と発展途上国の2分で考えがちですが、そういう分け方はもうとっくにできなくなっています。自分の実体験からも東南アジアの発展はとてつもなく、日本人と変わらないどころかより豊かな生活をしている人はたくさんいます。そういう意味で先進国と発展途上国という分け方は適切ではないですし、実際にデータでも現れています。レベル1~4の4つの階層で分けて考えるのが良いということが印象に残りました。違う国の人でも、同じレベルの人たちの生活はほぼ一緒ですし、同じ国の人でも、該当するレベルが違ったら、全く異なる生活になります。また、レベル4に該当する我々は、レベル4より下のレベルは皆同じ貧困だと思いがちですが、実際には、レベル1とレベル3では雲泥の差があります。

 印象に残った点を一つだけ取り上げましましたが、他にもびっくりするようなデータがたくさん本には紹介されています。個人的に、質問の中で、一番意外だったのは、自然災害やテロで亡くなってる人がこの100年で半分以下ということです。最近は、地震、台風や猛暑のニュースも世界的に多く、亡くなっている人は増えていると完全に思い込んでいました。ですが、実際は真逆でした。一番の理由は、単純にレベル1の方々がその階層から抜け出した人が多いからだそうです(当然レベルが上のほうが防災対策ができている)。

 仕事でも、何かを判断するときに、一歩立ち止まって事実やデータを確認しようと思わせてくれる本でした。最近、いろんな人がそれぞれの立場で、悪気がなく、ポジショントークをされる場面が多いなと感じています...。そんなときは、冷静に事実とデータを確認して、判断を下すことが重要だと思います!!

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